登山の服装はどう選ぶ?選び方のポイントと季節別の服装をご紹介
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writer はっしー |
これから登山を始めようという方の中には、「どのような服装で行けば良いのかわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?今回は初心者の方に向けて、登山の服装を選ぶ際のポイントや季節別の服装のモデルなどについて解説します。
普段着と登山の服装はどう違う?普段着の登山はNG?
普段着と登山の服装にはどのような違いがあるのか、詳しく解説します。
山は街よりも寒暖差が大きい
山と街の一番の差は寒暖差です。山は都会よりも標高が高く、寒暖差が激しいため、それに備えた服装が必要です。夏場でも朝夜は肌寒いことがあり、雨が降るだけでも気温が大きく下がります。そのため、Tシャツと短パンのみなど、軽装で登山をするのは非常に危険です。
暖房・冷房のない登山中は体温調整を衣類で行う必要がある
暖房や冷房などの空調がないため、体温調整はすべて服装で行う必要があります。そのため登山中は複数毎の衣類を着用して、脱ぎ着しながら対応調整を行う必要があります。
複数枚の衣類を重ね着して体温調整することをレイヤリングといいます。
木や岩で衣類が破れる可能性がある
登山道は街のように道が整備されておらず、木が倒れていたり、岩をよじ登ったり、狭い藪道を通ったり、道中にはさまざまな障害物があります。このような障害物を通過する際に服が破れる可能性があるため、登山道は普段着よりも耐久性が高い傾向があります。
突然の雨や風に備える必要がある
山は街よりも天候が変わりやすく、急に雨が降ったり、強風が吹いたりすることがあります。このような急激な天候の変化に対応するために、登山用の服には雨や風をしのぐための機能が付いているものが多くあります。また、雨にぬれると体温低下の原因になるので、三種の神器の一つ、レインウエアは必ず必要になります。
低山ハイキングや行動時間が短い場合は普段着でもOK
ここまで解説したように、普段着と登山の服装には大きな違いがあります。ただし、人が多い低山ハイキングなど、街とそれほど気候が変わらない場合や行動時間が短い場合は、普段着でも問題ありません。ただし、汗冷えを防ぐために乾きにくいコットン素材のウエアは避け、防寒着一着やレインウェアなど、必要最低限の準備はしておきましょう。
登山の服装はどう選ぶ?選び方のポイントは?
街とは環境が大きく異なる登山。さまざまなリスクから身を守るためには、どのように服装を選べばよいのでしょうか。以下、登山の服装を選ぶ際のポイントについて解説します。
ポイント1:登山の服装選びの基本は「重ね着」。着脱で体温を調整しよう
寒暖差や行動中と行動後の気温の変化に対応するために、登山の服装は重ね着(レイヤリング)をベースに考えましょう。「暑くなったら脱ぐ、寒くなったら着る」を前提に、体感温度に合わせて脱ぎ着することで空調がない中でも快適に過ごせるようになります。
ポイント2:「重ね着」だけでは不十分。登山の服装や素材選びに注意して
重ね着だけでなく、衣類の素材や機能も確認しましょう。重ね着をしたとしても、乾燥しにくいコットンの衣類などを着ていると、汗が乾かず汗冷えを招いてしまいます。肌着にあたるベースレイヤーは、吸水・速乾・透湿性を持った素材が適しています。脱ぎ着すれば良いのではなく、素材の特性や機能を理解して重ね着をすることが大切です。
ポイント3:季節・行動時間を把握しよう
登山の服装はどの季節に登山に行くのか、どの程度の行動時間を見込んでいるのかで大きく異なります。
どの季節に行くのか、行動時間がどの程度になるのかを把握して、季節と行動時間に合わせて服装を選びましょう。基本的に寒い時期や行動時間が長い場合は、防寒を意識した服装や身体が冷えない素材や機能の服を選ぶ必要があります。
ポイント4:登る山の環境を把握しよう
登る山の標高や登山道の状況・難易度などの環境も服装を選ぶ際の重要な要素です。標高が高い場合は防寒を意識する必要があり、登山道が狭く岩稜帯も含むような場合は服の耐久性を意識する必要があります。雨が降りやすい地域の場合は、レインウェアのスペックも重要になります。自分が登る山の環境を踏まえて服を選びましょう。
【季節別】日帰り登山の服装のモデルケースを紹介
それでは、登山の服装のモデルケースを季節別にご紹介します。ご自身が予定している山行と照らし合わせて、参考にしてみてください。
春秋の日帰り登山の場合
・ベースレイヤー上下:保温・防臭性に優れたメリノウールや化繊の肌着
・ミドルレイヤー:保温力の高いフリース
・アウターレイヤー:防風性のあるソフトシェル
・ボトムス:撥水・速乾性がある春夏用のトレッキングパンツ
・靴下:保温・透湿性のあるメリノウールや化繊の靴下
・帽子:紫外線を防げるキャップ
・その他:フリースのグローブ・サングラス・レインウェア上下
春夏の日帰り登山の場合は、朝夕に冷え込むことが予想されます。しかし日中は温度が上がり、行動中は汗ばむことも。汗冷えなどを防ぐために、保温・防臭性の優れたメリノウールや化繊の肌着をベースに、休憩中の冷えを防ぐために保温力の高いフリースを選びましょう。アウターレイヤーは風を通さないソフトシェル、ボトムスは動きやすいトレッキングパンツがおすすめです。紫外線を防ぐために、キャップとサングラス、トレッキンググローブを着用し、朝夕の指先の冷えを防ぐためにフリースのグローブを用意しましょう。
夏の日帰り登山の場合
・ベースレイヤー上:透湿性と速乾性のある半袖のTシャツやシャツ
・ミドルレイヤー:なし
・アウターレイヤー:風通しの良いソフトシェル
・ボトムス:透湿性と速乾性のある薄手のトレッキングパンツ
・靴下:透湿性と速乾性のある靴下
・帽子:紫外線を防げるキャップ
・その他:サングラス・レインウェア上下
夏は汗や暑さを逃がすのに適した衣類を選びましょう。基本は透湿性と速乾性のある半袖のTシャツやシャツと薄手のトレッキングパンツで問題ありません。ただし、朝夕の冷え込みに備えてソフトシェルを一枚持っておきましょう。日差しと紫外線が強いため、キャップやサングラスは必須です。また、突然の雨のために、レインウェアは必ず持参しましょう。
冬の日帰り登山の場合(無積雪)
・ベースレイヤー上下:保温・防臭性のあるメリノウールや化繊の厚手の肌着
・ミドルレイヤー:保温力が高いフリースやインナーダウン
・アウターレイヤー:雨・風を防げ、透湿性もあるGore-Texなどのハードシェル
・ボトムス:厚手のトレッキングパンツ
・靴下:保温・防臭性のあるメリノウールや化繊の厚手の靴下
・帽子:透湿性のあるニット帽
・その他:冬用のグローブ、サングラス
気温が低い冬の登山の服装は、保温力と透湿性がポイントになります。保温力だけを重視すると、行動中にかいた汗が抜けず、汗冷えを招いてしまいます。ベースレイヤーと靴下には保温・防臭性のあるメリノウールや化繊の厚手のタイプを選びましょう。また、保温の要となるのがミドルレイヤーです。温かいフリースやインナーダウンを選びましょう。アウターレイヤーとボトムスは、雨・風をしのぎつつ、透湿性にも優れたGore-Texのハードシェルと厚手のトレッキングパンツがおすすめです。帽子は耳をしっかり覆えて汗抜けも良いニット帽、指先の寒さを防ぐために冬用のグローブも着用しましょう。また、冬場でも紫外線予防のためにサングラスは必要です。
まとめ
街とは環境が大きく異なる山。服装選びを間違えると、登山の快適性が失われるだけでなく、低体温に陥って命を失うこともあります。今回ご紹介した服装選びのポイントや、季節別の服装のモデルを参考に、ご自身の山行に合った服装を選んでみてください。
ITEM この記事で紹介されたアイテム
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WRITER PROFILE
writer はっしー |
趣味は低山ハイキング。写真を撮りながらのんびり歩くのが好き。 最近は新たなアクティビティを模索中。GsMALLチャンネル(Youtube)にも出演中